
鯛焼きを頭から食べるか、尻尾から食べるか。永遠の論争らしい。
はて、私はどうだったかと考えてみたのだけれど、ちっとも思い浮かばない。それもそのはず、これまでの人生で数えるほどしか鯛焼きを食べたことがないのだった。
調べてみると、関東発祥の文化らしい。1909年に東京・麻布十番の浪花家総本店で誕生したというのが定説だ。
しかし、故郷の熊本には「蜂楽饅頭(ほうらくまんじゅう)」がある。関東でいう「今川焼き」だ。学生時代、放課後に寄り道しての買い食いといえばこれだった。
ゆえに、私にとっての永遠の論争は「黒あんか、白あんか」なのである。

今や東京に住んで30年余。そろそろ頭、尻尾論争に加わってもよいだろう。
たまに通りかかる東京・恵比寿の「ひいらぎ」で鯛焼きを買って、近くの公園で食べてみた。何も考えずガブリと頭から食べた。
2026年1月10日の朝日新聞に、「たい焼きは頭から? シッポから?」という記事が載っていた。このアンケート調査によると、頭からが74%とあった。理由でもっとも多いものは「無意識に。なんとなく」だった。
つまり、私も多数派だったのだ。
今度は尻尾から食べてみようかと思っている。