白梅乙女

白梅の咲いた木
Leica M(Typ240)Voigtlander ULTRON Vintage Line 35mm F2 Aspherical VM Type I

かつて女子高校に通っていた。校章は白い梅の花だった。学生達は「白梅乙女」と呼ばれていた。

思春期に同性だけの空間で過ごすのは、それはそれは心地よくて、私たちは狼藉の限りを尽くした。

とはいっても、夏も長袖のセーラー服をまくりあげて半袖にしたり、下校までは校外に出てはいけないのに、正門を乗り越えてほっかほっか亭にのり弁当を買いに行ったりしていたくらいだけれど

(お腹が減って減って、お昼までに持参したお弁当は食べてしまっていたから)。

ある日校内に古墳が出て、発掘のために裏門が1年以上閉じていたことがある。裏門から帰る方が近い私たちは、閉じた門の上をよじ登って降り、近道をしていた。

この時に制服のスカートにかぎ裂きの穴が開いたが、母につくろってもらい、卒業までそのスカートで通った。

しかし、一歩学校の外に出ると、きちんと長袖に戻し、お辞儀の際は頭を30度の角度に下げて3つ数えた。入学してまず最初に、先輩方のこのお辞儀に度肝を抜かれ、学んで、身についたのだ。

高校は私の卒業後、共学になった。「白梅乙女」だった学生達は、今は何と呼ばれるようになったのだろうかと、この季節になると思うことがある。